クサンダと生きる。

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クサちゃんは、お散歩が大好きで、
犬友達もすぐにできました。

豆柴ちゃんやポメちゃんで、
クサンダよりもずっとずっと身体も年も小さい子たちですが、
一番はしゃいでいるのはクサちゃんでした。
散歩となると、皆に会えるのが楽しみで、
特にボ-ルの取り合いっこが大好きで、
テンション上がって飲みこんでしまうこともしばしば・・・
飼い主泣かせでした。

そんなクサちゃんも、13歳を迎えるころから
徐々に馬尾症候群が進行し、後肢が弱ってきて、
歩きづらくなってきました。

「長く付き合っていきます。」と、
PAWSというゴム製の滑り止め靴下をはかされたり、
後躯に吊り帯を付けて支えてあげながらお散歩に行かれたり、
サプリメントを飲ませてあげたり…
本人は全く意に介さず、無邪気で、
食べる気力、遊ぶ気力満タンで、
いつも満面の笑み!

去年の初夏、いつものように診察でおしゃべり・・・。

「6月3日でうちに来て4年になりました。
友達には『もう10年くらいおるみたい』って言われるんやけど。
実はクサンダは、若い頃警察犬で、
2年間くらい追跡調査とかしてたらしいんですよ。
親や親戚にも警察犬がいっぱいいるんです。
今はこんな気楽な子やけど、昔は立派だったんですよ~。」

「へぇ~。すごいですねぇ~。
それで鼻が利くから、食べ物のありかも追跡できるわけや~(笑)
でも、人のために働いて、張りつめて、
ストレスもいっぱい受けてきたんでしょうねぇ・・・。
その分、今は、安住の地を得て、幸せいっぱい。
これだけ尽くしてもらって、のびのびできるから、
子犬に返っているんでしょうね~。
クサちゃんは幸せですねぇ~」

「ハイ!おかげさんで、こっちは腱鞘炎、腰もやられてます!(笑)」
と大阪人らしく笑いを忘れない楽しい方。

そんなクサちゃんも去年の8月7日に14歳を迎え、
段々と食欲にもムラが出てきて、
その年の10月から立てなくなりました。

通院も難しくなり、往診で伺って、
点滴の方法をお教えし、
食べないときには、お家で点滴してもらうことになりました。
ご家族のご病気や入院もあられたり、
クサちゃんの介護とで、とても大変だったことと思います。
その頃、大阪市獣医師会からクサちゃんに
長寿の表彰状が届き、「もう、涙が出た~。」
とおっしゃっていました。

そんな状況下なのに、
往診予定していた日に重症の急患が入り急に変更をお願いした際も、
こんな風におっしゃって下さいました。
「うちの子は、今、よく食べて元気やから、その子を先にしたげて!」

お話しているとよく分かるのですが、
クサちゃんのお母さんは、
決して特別なス-パ-ウ-マンでも聖人君子でもなんでもなく、
前の子たちを亡くしたことに深く心傷つき、悲しみに暮れておられた、
とても繊細で、傷つきやすい方で、
腹が立ったり、嫌になったり、自信を無くして落ち込んだり、泣けてきたり・・・
とても人間味あふれる方です。
だからこそ、頑張っておられる姿が魅力的で、
共感する!んです。
大型犬の介護は、本当に大変で、体力勝負。
その年のXmasプレゼントは、迷わずに「フェイタス」を送りました。
実用的なのが一番!笑って乗り越えることも大事!!
クサちゃんのためならまず健康であらなくちゃ!!
気持ちも身体も!!
私のそんな気持ちもしっかり受け止めてくださり、
「もう、私、こんなんあかんねん」と、おっしゃりながら、
泣き笑いして下さり、大阪人らしく、受けて下さいました。
私も、泣き笑いでした。

(つづく・・・)

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