クサンダと生きる。

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クサンダに初めて会ったのは、
2006年6月13日のことでした。

「10日前にもらってきた」とのことなのに、なんと、
10歳になろうというおばあちゃん犬でした。

今までに、大切にされていた2頭の愛犬を病気で亡くされ、
「もう犬は飼わない!」と思っていた矢先、
10歳のこの子を飼ってもらえないか?
というお話が来たそうです。

「何だかドキドキしたんです。」
そうおっしゃったのが、とても印象的でした。

そのドキドキと、縁を信じ、
「10歳の子を飼う意味も十分考えて決断した。」
とおっしゃいました。

「あと何年生きられるかわからないけど、
この子のためにできる限りのことをしてやり、
最後まで看取ってやりたい。」
「信頼でき、相談できる病院で、
この子の生涯をちゃんとしてやりたい。」
きっぱりとそうおっしゃいました。

何だか涙が出そうでした。
こんな愛し方のできる方なんて・・・
それもステキな笑顔でおっしゃって・・・
飼い主さんのことも
クサちゃんのことも
いっぺんに大好き!になりました。

「先生、クサンダっていうのは、ドイツ語で
アレキサンダ-っていうことなんです。」
という立派な力強い名前をもらったクサちゃん。

おばあちゃんっぽくない名前を付けはるところが、
この子の生を尊重し、つきあっていこう!という
意気込みや、エネルギーや、何よりも
「愛」が伝わってきて、私はますます魅力を感じました。

そんな命名の甲斐あってか(笑)、
力も知恵も授かって、
クサちゃんは、10歳とは思えない、
最強のいたずらパワ-を発揮し、
しばらくは闘いの日々と相成りました・・・。

手袋を食べて、吐いてバラバラになって出てきたり、
背が高いもんだから、勝手に流しを覗き込んで
鍋ごとカレ-の残りを食べたり、
冷凍庫を開けて、
肉まん、ギョ-ザ、コロッケなどの冷凍食品を
バラバラにして食べ散らかしていたり…

下痢もしました。入院もしました。
しょっちゅう病院へ走って頂き、本当に大変な日々だったと思います。
コ-ナンでダンボ-ルを買ってきて
冷蔵庫をガ-ドしておられる写メも見せて頂きました。

今まで外飼いだったクサちゃんは、
初めての室内飼いで、
「わぁ~宝の山やん~!!」という状況だったのでしょうね。
本人はあくまで無邪気・・・

この頃には、クサちゃんは、
「チャッコロちゃん」と呼ばれるようになっていました。
チョコマカチョコマカしているから・・・とおっしゃっていました。
「クサ!」と呼んでも振り向かないのに、
「チャッコロ!」と呼ぶと振り向いてました(笑)

まあ、でも、笑い話で済まなくなったらいけないので、
自由にしてやりたい気持ちを押さえて、
留守の間はバリケンに入れることを決意され、
それからは、吠え声との闘いになりました。

ここからはさらに大変!!
仕事に出かけた後2時間ぐらい鳴いているとのこと。
2時間鳴く体力のあるクサンダも大したもんですが、
何しろ大きな声ですので、
ご近所への迷惑を考えて、憔悴しきっておられました。
色々と相談して頂いて、
「分離不安」の治療をいろいろ試みました。

①一緒にいるときの生活音や香りを留守中にもさせる。
②超音波や振動や臭いの出る首輪を試す。
③携帯モニタ-で様子を観察し、声を聴かせる。
④出かける前にしっかり運動させ、疲れさせる。
⑤ペットシッタ-に留守中の運動や相手を依頼する。
等々…

それから1か月ほどして、
「留守中に雷が鳴って、怖かったのか、吠えなくなった。
(天罰?)それを応用して、ロケット花火の音をダウンロ-ドして、
吠えるとき鳴らすと効果があったので、そうしている。
③もやってます。仕事の合間に。」
と、笑顔で報告して下さいました。

そして、
「もうすぐクサンダがうちに来て1年になる。
大変だけど楽しい1年だった。」と幸せそうにおっしゃり、
「子犬を飼ってるみたい。ホントに大変!!」と笑っておられました。
1年にクサちゃんの生が凝縮されている。
それを充分にわかっておられ、一緒に楽しんでいこうとされている。
とてもステキな笑顔だと、心から思いました。

(つづく・・)

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